COLUMN "HOLIDAY TSUSHIN"

2009.12.07 №029
たかがシャンプー、ではない。

 今年はインフルエンザの流行、政権交代、未だに先の見えない不況等で混乱の1年でしたが、暦は何事もなかったかのようにように、師走に入りました。
 HOLIDAYは今年で3年目を迎えます。様々な方との出会いを通じ、また自分たちで色々と模索しながら今までやって参りました。そしてだんだんお店の方向性などが見えてきたように思います。その中で私たちが大事にしていることはやはり当初のコンセプトと変わりません。手を抜かずきちんと施術すること、お客様とのコミュニケーションを大切にすること。そして、お客様にゆったりとした時間を提供することが出来るように努めています。
 不況に伴い物価も下がり続けていますが、私たちは無闇に値段を下げることはしません。美容院での施術はシャンプー1つ取っても、そこには技術が求められます。技術というものは、目に見えるモノではないためにないがしろにされがちですが、そういった部分で価値を下げてはいけないと思うのです。
 例えば、美容室でシャンプーをしてもらうと気持ちが良いとよく言われますが、それはシャンプーするにもきちんとした技術が求められるからなのです。特に髪の毛の多い方は髪の層が厚いので、ご自分ではなかなか地肌まで指が到達せず、地肌がよく洗えないこともあるかと思います。しかし美容室でシャンプーする時には、必ず地肌まで指を通ししっかりと洗いますので、普段は徹底して洗えない頭皮の汚れや皮脂も落とせますし、マッサージ効果もあります。また、シャンプー後のマッサージは頭皮の血行を良くしますので、頭皮が柔らかくなります。案外頭皮も凝るもので、マッサージをすると頭皮が柔らかくなるのがよく分かります。なので、しっかりシャンプーした後にスタイリングをすると、髪の立ち上がりもしっかり付くのです。頭皮からケアしてこその仕上がりの違いです。
 目には見えにくいことかもしれませんが、私たちは美容師の仕事として、こうした基本的な施術をしっかり行うことが重要だと考えます。カットするだけでいいという方もいらっしゃるでしょうし、それはそれで選択肢として有りだと思いますが、私たちはトータルでお客様にご満足頂けるようにと考えていますので、たかがシャンプーとは考えられないのです。
 また、美容室にいる間くらいは忙しい日常からちょっと離れて、お客様にリラックスしていただけたら良いなと思っております。ストレスがあっては髪にも良くありません。こうした様々な側面から、ご満足頂けるようにすることが私たちの務めです。まだまだ至らない点も多いかと思いますが、来年も頑張って行きたいと思います。

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