COLUMN "HOLIDAY TSUSHIN"

2010.05.07 №034
新しいパーマ剤が出ました。

 パーマ液にも、実に様々なものがあります。また、科学技術も日進月歩ですからどんどん改良された新しい薬が出てきます。

 今回新しく発売されたパーマ剤は、化粧品登録のパーマ剤です。今まで、化粧品登録のパーマ剤というと、かなり傷んだ髪の毛に使用するものでした。こうした薬は通常のパーマ剤とは異なる還元剤を使用しており、髪に与えるダメージが少ないため傷んだ髪の毛にも使えるパーマ剤として使われてきましたが、健康毛にはかかりませんでした。
 ところが今回新しく発売されたパーマ剤は、化粧品登録でありながらも健康毛にもしっかりとかかります。なぜならば、今回このメーカーでは薬剤の自主基準を改定し、還元剤の量をより多く入れられるようになったからです。これによって、従来のパーマ剤と同等の強さのカールを得られるようになりました。

 化粧品登録のパーマ剤の良い点は、髪の毛を膨潤させなくても良い所です。通常はアルカリ剤によって無理矢理キューティクルを開かせたところに薬を入れますが、化粧品登録のパーマ剤は分子量が小さいため、キューティクルの隙間からすんなり入り込めます。その結果、毛髪の損傷が少なくて済むという利点があり、カラーと同時施術も可能なのです。

 しかし、この還元剤は皮膚に対するアレルギーが起きることがあることも忘れてはならない点です。この還元剤自体は非常に安全性が高いのですが、皮膚に付いた時にまれにアレルギー反応が出ることがあるという実験結果が出ています。(当然、接触する頻度や体質によります。)

 このメーカーの商品は非常に品質がよく、もちろん安全性を充分確かめていますので信頼の出来るものです。しかし、どんな薬剤も一長一短であり、すべての点において完璧というものはありません。また、髪を全く傷ませず、完全なる安全性が確保されているという薬も今までのところ、ありません。

 そうは言っても、このパーマ剤はカラーとパーマの頻度が高い方にとっては、ダメージを最小限で施術できる画期的な薬だと言えます。
 つまり大事なことは、安易な謳い文句に騙されることなく、その薬剤の品質をきちんと確かめたうえで、毎回適切な施術をすることだと言えます。

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